にしきたまご

 

 

 

 

 

 

新年が明けて三が日も今日でお終いで

明日から通常運転という方も多いのでしょうか。

 

私は毎度のことながらガレット・デ・ロワの仕込みがあるので

1日からゆるゆるとではありますが仕事をしていました。

なので、毎度のことながら地味なお正月です。

 

私の育った家はもともと

お正月をお正月らしく過ごす習慣があまりなくて

品目が全部揃ったお節もなかったし、

元日の朝から普段通りにパンと珈琲だったりして。

 

ただ、そんな中でもお雑煮と栗きんとんと錦たまごだけは

母が必ず作っていました。

お雑煮と栗きんとんはともかく、錦たまごというのは

どうなんだろう?

伊達巻きのおうちの方が多いのかな・・・?

ということを昔から漠然と思っていて。

 

『うちで毎年作られている錦たまごというものは

もしかしたら我が家の味なのかも?』

という気がして、

20年以上前に一度だけ母に作り方を教わったことがありました。

 

教わるといっても、母は母で紙に書かれたレシピを参考にしているわけでもなく、

頭の中にある自分レシピで作っていたので、

私もメモをとるでもなく、なんとなく手伝いをしながら

母が作るところを眺めていただけでした。

 

そして、私自身そもそも錦たまごというものが

それほど好きでもなかったので

(父が大好物だったのです。栗きんとんも)、

その後自分で作ってみるということもなく・・・

 

数年前、母が亡くなってから初めてのお正月に

父も寂しそうにしているし、

『錦たまごを作ってみよう!』と思い立ち

20年以上前のたった一度きりの母との台所の記憶を頼りに

錦たまご作りに初めて挑戦してみました。

 

結果、味もカタチも母が作っていたものと

全く同じものが完成し、自分でもとってもびっくりしました。

 

同時に『ちゃんと受け継いでいた』ってとっても嬉しかった。

母がいなくなっても、

私が作り続ける限りは、母の錦たまごがこの世にあり続けるのです。

 

いつも12月はとても忙しくて、12月〆切の仕事が終ったらすぐに

ガレット・デ・ロワに取り組まなくてはいけなくて

『今回はもしかしたら作れないかも・・・』とくじけそうになりつつも

『いやいや、栗きんとんと錦たまごだけは!』と思って、

作るのは元旦になってしまうけどその後も毎年作っています。

 

そして、今年もちゃんと出来たよ〜。見てくれてる〜?って、母に。

 

料理上手で料理好きで、何でも作ってくれた母に感謝して

私の一年が始まるのです。

 

(ちなみに祖母も料理がとても上手でした。

岡山の人だったので、大きな寿司桶いっぱいのばら寿司とか、

それはもう本当に素晴らしかったです。

残念ながらばら寿司は受け継いでいないなぁ・・・)

 

 

 

   / pages   >>